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大会詳細
11歳以下の部の決勝大会は9月19日・20日に烏山城CC(栃木県)で開催され、男女の部ともにうれしい初優勝を飾った。
12歳〜18歳の部は9月21〜23日に行われた。前週に関東では大雨による浸水が起こるなど天候が危ぶまれたが、全日程を好天の内に終えることができた。
小斉平優和 激闘制し総合優勝
1日目は難しいピン位置に加えてグリーンが固く、グリーンに乗ったボールがこぼれていく。難コースがさらに難度を増して、スコアを崩す選手が多い。そんな中、37・35の72で耐えたのが三浦大河(代々木高3年)。1打差の73で竹山昂成(興國高1年)。74で桐生慎太郎(新潟産業大高1年)、大嶋炎(岡山作陽高3年)、中島旺(国士舘高1年)。75で岡部雄斗(佐野日本大高2年)と栗本和博(日本ウェルネス高2年)。
2日目は1日目よりスコアを伸ばす選手が多かった。アンダーも4人出た。アメリカ派遣で成長著しい三浦は37・33の2アンダー70、トータル142で首位を守った。34・35の3アンダー69の145で8位タイから2位に躍り出たのが小斉平優和(日本ウェルネス高2年)。73の147で大嶋炎(岡山作陽高3年)が3位。149の4位タイに竹山、栗本、阪根竜之介(国士舘高2年)。阪根は71で15位から浮上した。
最終日も晴天が続きグリーンの固さにどう適応するかがポイント。総合優勝するとマイナビABCに出場できる。三浦も小斉平も総合優勝を狙っている。前半、バーディーなし1ボギー37の三浦に対し、小斉平は2バーディー・1ボギー35で追い上げ2打差に迫った。
後半に入り三浦のショートパットが入らず1、2、3番と3連続ボギーで一気にトータル2オーバーまで落ちた。前半37の大嶋が3番バーディーのトータル3オーバーで優勝争いに参戦。4番小斉平ボギーで1オーバー。この時点で1位小斉平、1打差で三浦、さらに1打差で大嶋。5番パー5で三浦が痛恨のOBダボで4オーバーへ後退。6、9番ボギーで5オーバーとした大嶋に対し、6、7番ボギー、8番バーディー、9番ボギーで3オーバーに踏みとどまった小斉平が、この日74トータル219で激闘を制し優勝を飾った。2位は78の220で三浦。3位は74の221で大嶋。4位に南沢弥(興國高2年)。5位に田中泰芽(ルネサンス大阪高3年)。
小倉ひまわり 3日間独走の完全優勝
1日目に中高生男女でただ一人アンダーで上がったのが小倉ひまわり(日出高2年)、35・36の1アンダー71だった。2打差の73で山崎杏(埼玉栄高1年)。74で臼井麗香(日本ウェルネス高2年)と廣田真優(堀越高1年)、梅田日陽(開志学園高3年)。75で藤田愛(ルネサンス高1年)と菅沼菜々(埼玉栄高1年)。76で大林奈央(網干高1年)が続いた。2日目も小倉は35・37の72、トータル143で首位をキープ。74の148で2位に上がってきた廣田に5打差つけた。149の3位タイにはともに75の臼井と梅田。150の5位に75の菅沼。151で大出瑞月(関東学院大高3年)、152で川村来未(埼玉栄高1年)。154で山崎と藤田、辻岡愛理(香川西高3年)。
最終日、2位に5打差つけて首位を独走する小倉、この日も安定したゴルフを展開した。前半も2バーディー・1ボギーの35で上がる。廣田が2バーディーの34で上がるも4打差に縮まっただけ。臼井はパーを重ねて36、梅田は38で差は広がるばかり。ただ1人、気を吐いたのが1組前の菅沼。1イーグル・5バーディーの31で3打差に迫る。 後半に入っても小倉は崩れそうにない。唯一のピンチは3番。ドライバーを右に曲げて二の丸の7番ティーまで飛んだ。横へ出すだけで85ヤードの3打目が2mにつきパットが入ってパー。思わずガッツポーズが出た。残りも1バーディー・1ボギーの36。菅沼が1バーディー・2ボギーの37。廣田が3ボギーの39と、崩れたのは2位以下。 結局、小倉はこの日71トータル214の2アンダーで首位を1日も譲らず完全総合優勝。中高生男女を通じてただ一人のアンダーは見事というほかない。2位は68の4アンダーで218の菅沼。3位は73で221の廣田。4位に大出、5位に臼井が入った。
小木野太優 難ホール、難グリーンに耐え優勝
1日目のピンポジションの難しさ、グリーンの固さをものともせず、35・37の72で上がったのが中尾亮太(同志社中3年)。高校生トップの三浦と同スコアだった。3打差の75で鈴木晃祐(野田北部中3年)。77で長野京介(ぐんま国際中3年)、岡田大樹(河内中3年)、栗原悠宇(藤中2年)、中村勇貴(戸塚中2年)、吉本龍斗(湖西中3年)。2日目、前日イーブンの中尾が急に調子を崩し80をたたきトータル152まで落とす。前日78で8位タイの小木野太優(豊中第十四中2年)が74の152で首位タイに追いついた。大嶋命(多津美中3年)も74の153で12位タイから3位タイに浮上した。3位タイには鈴木と中村。154の6位に吉本、155の7位に栗原が続いた。4打差に7人がひしめく大混戦になった。
最終日の固く速い砲台グリーンに選手たちはスコアを落としていく。前半、首位タイの中尾が43たたいて後退。中村と鈴木も40をたたく。「昨日より落ち着いてプレーしよう」と考えていた小木野は9ホールすべてパーの36に収めて首位をキープ。同じ36で回った栗原が3打差で、38の吉本と39の大嶋が4打差で続いた。 後半に入って、1番で小木野がボギーをたたき栗原と2打差に縮まる。しかし、2番で小木野バーディー、栗原ボギーで4打差に開き、その後は縮まることはなかった。結局、小木野がこの日73、トータル225で中学に入って初の優勝に輝いた。2位は74の229で栗原。231の3位タイに78の大嶋と、同じ78で回り8位から浮上した新井隆一(西部中3年)が入った。5位タイには中尾と沢田新(松陽中3年)。
齋藤若葉 三つ巴プレーオフを制し初優勝
1日目、38・36の74で首位スタートしたのが鴻上みらい(新居浜南中3年)。75で郡山瞳(寺岡中2年)。76で石川茉友夏(吉岡中3年)。77で齋藤若葉(淵江中3年)。78で山田紗楽(城山中3年)、松ア奈未(中川西中3年)、木美佑(円上中3年)、勝見梓(休泊中2年)、橋幸(埼玉栄中3年)、夏野香月(南箕輪中2年)。2日目は4打差に10人がひしめく混戦からこの日75のトータル151で抜け出したのが石川茉。1打差の2位に同じ75の152で齋藤。153の3位には75の夏野と、74で11位から浮上した石川涼夏(吉岡中3年)。石川茉とは双子の姉妹。154で木、155で新田律岬(住吉台中3年)が続いた。
最終日は固いグリーンとわかっているのに突っ込み、奥からの速いパットに苦しんだ。どれだけボギーを打たずに耐えるかパー合戦になった。前半、3ボギーをたたき39の石川茉に、2ボギー38で耐えた齋藤が並ぶ。3番でダボを打ちながら1バーディー・1ボギー38の夏野が1打差で2人を追う。4番でトリプルをたたきながらめげずに3バーディーを奪った石川涼が2打差で追う展開。 後半に入り、夏野が42で脱落。優勝争いは齋藤と石川姉妹に絞られた。1番で2人ともボギーの石川姉妹に対し齋藤がバーディーで抜け出す。しかし、2、3番連続ボギーで石川茉と並ぶ。5、6番齋藤と石川茉が連続ボギーで石川涼に並ぶ。その6番で石川涼もボギーで1打差に。7番で石川茉、8番で齋藤ボギーで3人並ぶ。8番で石川涼がバーディーを奪い首位に立ったが、9番で3パットのボギー。トータル230で並んだ3人、遂にプレーオフに突入した。4位は233の夏野。5位タイに松ア、鴻上、新田が入った。
プレーオフの舞台は二の丸の1番から。1番は3人ともパー。2番、石川涼がドライバーを右に曲げダボで脱落。3番は石川茉、齋藤ともにパー。4番パー3。石川茉は7Iで左のバンカーへ。齋藤8Iで左ラフへ。石川茉バンカーから3mへ。齋藤アプローチが1mへ寄る。石川茉のパットが入らず、齋藤がスライスを沈め初優勝を決めた。
小林大河 最終日最終ホールで大逆転
1日目の前半36だったのが、大嶋宝(天城小6年)と湯原光(赤見小6年)。37で続いたのが小林大河(半田小6年)、高橋和浩(高松第一小6年)。38で池田拓史(吉野小6年)、石井大聖(豊府小6年)、高田圭一郎(勝田東小4年)、古川総一朗(高志小6年)、柏俣結生(唐子小6年)。 後半34でこの日70、ただ一人アンダーで首位に立ったのが大嶋。同じ34の72で続いたのが池田。36の73で小林が3位。74の4位が石井。75の5位タイに高田と古川。湯原は2番でトリプルを叩き77で8位に後退した。最終日、昨年の優勝者の大嶋、2打差のスタートで2連覇を狙う。前半3、5番バーディーを奪い34でトータル4アンダーに伸ばす。池田は5、6番連続ボギーで38の2オーバーに。小林は3、4番連続バーディーの34で1アンダーまで伸ばすも大嶋とは3打差のまま。前半伸ばしたのが湯原。5、6、8番バーディーの33で2オーバーまで伸ばし池田に並び3位タイまで浮上した。
後半の1番大嶋ボギーで小林と2打差に縮まる。2、3番連続バーディーで5アンダーまで伸ばす。小林も3番バーディーで2アンダーとし3打差に戻る。大嶋が8番までパーを重ねる間に、小林が5番で5mのバーディーパットを沈めて2打差。8番パー3でも6mのバーディーパットを決めて1打差に縮める。 9番パー4にドラマが待っていた。2人ともピン約3mに2オン。小林は手前からの上り、大嶋は奥からの下り。小林からのパッティング。やや強めのパットが入ってバーディー。大嶋に並ぶ。次は大嶋。「入れれば優勝」の思いが強すぎて1m半オーバー。返しのパットが入ればプレーオフだったが、カップに蹴られてボギー。大嶋の手から2連覇の夢がするりと逃げた。小林はこの日66、トータル139で初優勝に輝いた。大嶋は70の140で1打逆転された。3位は68の湯原と73の池田。5位タイに石井と太田尭虎(湯原小5年)。
市村 杏 2日間トップ譲らず
1日目は前後半とも36の72パープレーでトップスタートしたのが市村杏(軽井沢中部小6年)。2打差の74で続いたのが吉田鈴(百合台小6年)。3打差の75には湯淺芹(紫野小6年)と山田萌結(高尾小6年)、國分彩那(大阪教大平野小6年)。國分は前半三の丸2番でホールインワンを達成した。76で久崎成(芳明小6年)、77で大久保柚季(茨田北小6年)、78で榎本杏果(余丁町小6年)と佐々木史奈(金閣小6年)。6打差に9人がひしめいていた。最終日、砲台グリーンの難コースで距離もある。天気は良かったが風があり、ボギーやダボをたたく選手が多かった。前半、3ボギーをたたいた市村は39で上がった。吉田は1ボギーの37で上がり、2打差あった市村に並んだ。湯淺も3ボギーで市村と吉田とは3打差で折り返した。山田は41、國分も43と崩れた。 後半に入っても選手の調子は上がらない。どれだけボギーをたたかずにパーでしのげるか、そんな争いになってきた。市村の3、4番連続ボギーに対して、吉田も4番ボギーで1打逆転しリードした。6番も2人ともボギーで吉田が5オーバー、市村が6オーバー。吉田は7番ダボ、8番ボギーで8オーバーへ後退。湯淺はずっとパーで耐えて6オーバーのまま、とうとう6番で市村と並んだ。市村と湯淺、プレーオフ模様だったが、最終9番で湯淺が痛恨の3パットのボギーで勝負あり。市村はこの日78のトータル150で初優勝を決めた。2位は76の151で湯淺。3位は78の152で吉田。4位は後半イーグルもあり盛り返して78の153で山田。5位に154で佐々木が入った。
各部門優勝選手
- 小斉平優和
- 日本ウェルネス高校(2年)
マイナビABCの出場権がとりたくて優勝を狙っていました。2日目3アンダー69で回れてチャンスが出てきました。最終日はアンダーと思っていたけどアプローチが悪かった。プロツアーで活躍するのが目標です。
- 小木野太優
- 豊中第十四中学校(2年)
エビアンで7位だったのでもう一度海外に行きたくて総合優勝を狙っていましたが、1日目が悪すぎて切り替えました。グリーンが固くて乗らなかったけど、パターが入ってくれてよかった。
- 小林 大河
- 半田小学校(6年)
最後の最後に逆転できてうれしい。この前のプレーヤーズでは1打差で負けたので優勝したかった。今日はドライバーが曲がらなかったし、パターもよく入った。もっと優勝したい。
- 小倉ひまわり
- 日出高校(2年)
絶対優勝したくてパター練習をいっぱいしてきた。菅沼さんの追い上げには少し驚いたけど、今年初めての全国優勝でうれしい。すべての決勝で優勝してチームタイガーに入るのが目標です。
- 齋藤 若葉
- 淵江中学校(3年)
3日間競技で初めて優勝できてうれしい。昨年のサマーがダメだったので気合を入れてきました。首位との1打差を絶対ひっくり返すと思っていました。プレーオフは緊張したけど最後のパットが入って良かった。
- 市村 杏
- 軽井沢中部小学校(6年)
全国大会で初めて優勝できてとてもうれしい。最終日はもっといいスコアで回りたかった。150以内で回ることが今回の目標だったので良かった。明るい笑顔のプロゴルファーが夢です。
大会スコア
15歳〜18歳男子の部(7,193/7,149ヤード、パー72)
順位 | 名前 | 学校名 | 1日目 | 2日目 | 3日目 | トータルスコア |
---|---|---|---|---|---|---|
1位 | 小斉平優和 | 日本ウェルネス高校(2年) | 76 | 69 | 74 | 219 |
2位 | 三浦 大河 | 代々木高校(3年) | 72 | 70 | 78 | 220 |
3位T | 大嶋 炎 | 岡山作陽高校(3年) | 74 | 73 | 74 | 221 |
3位T | 南 沢弥 | 興國高校(2年) | 76 | 75 | 71 | 222 |
5位 | 田中 泰芽 | ルネサンス大阪高校(3年) | 77 | 75 | 73 | 225 |
12歳〜14歳男子の部(7,193/7,149ヤード、パー72)
順位 | 名前 | 学校名 | 1日目 | 2日目 | 3日目 | トータルスコア |
---|---|---|---|---|---|---|
1位 | 小木野太優 | 豊中第十四中学校(2年) | 78 | 74 | 73 | 225 |
2位 | 栗原 悠宇 | 藤中学校(2年) | 77 | 78 | 74 | 229 |
3位T | 新井 隆一 | 西部中学校(3年) | 78 | 78 | 75 | 231 |
3位T | 大嶋 命 | 多津美中学校(3年) | 79 | 74 | 78 | 231 |
5位T | 沢田 新 | 松陽中学校(3年) | 82 | 75 | 75 | 232 |
5位T | 中尾 亮太 | 同志社中学校(3年) | 72 | 80 | 80 | 232 |
11歳以下男子の部(5,829ヤード、パー72)
順位 | 名前 | 学校名 | 1日目 | 2日目 | トータルスコア |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 小林 大河 | 半田小学校(6年) | 73 | 66 | 139 |
2位 | 大嶋 宝 | 天城小学校(6年) | 70 | 70 | 140 |
3位T | 湯原 光 | 赤見小学校(6年) | 77 | 68 | 145 |
3位T | 池田 拓史 | 吉野小学校(6年) | 72 | 73 | 145 |
5位T | 太田 尭虎 | 湯原小学校(5年) | 78 | 73 | 151 |
5位T | 石井 大聖 | 豊府小学校(6年) | 74 | 77 | 151 |
15歳〜18歳女子の部(6,281ヤード、パー72)
順位 | 名前 | 学校名 | 1日目 | 2日目 | 3日目 | トータルスコア |
---|---|---|---|---|---|---|
1位 | 小倉ひまわり | 日出高校(2年) | 71 | 72 | 71 | 214 |
2位T | 菅沼 菜々 | 埼玉栄高校(1年) | 75 | 75 | 68 | 218 |
2位T | 廣田 真優 | 堀越高校(1年) | 74 | 74 | 73 | 221 |
4位T | 大出 瑞月 | 関東学園大高校(3年) | 77 | 74 | 72 | 223 |
4位T | 臼井 麗香 | 日本ウェルネス高校(2年) | 74 | 75 | 77 | 226 |
12歳〜14歳女子の部(6,281ヤード、パー72)
順位 | 名前 | 学校名 | 1日目 | 2日目 | 3日目 | トータルスコア |
---|---|---|---|---|---|---|
1位 | 齋藤 若葉 | 淵江中学校(3年) | 77 | 75 | 78 | 230 |
2位 | 石川 涼夏 | 吉岡中学校(3年) | 79 | 74 | 77 | 230 |
3位 | 石川茉友夏 | 吉岡中学校(3年) | 76 | 75 | 79 | 230 |
4位 | 夏野 香月 | 南箕輪中学校(2年) | 78 | 75 | 80 | 233 |
5位T | 松ア 奈未 | 中川西中学校(3年) | 78 | 78 | 78 | 234 |
5位T | 鴻上みらい | 新居浜南中学校(3年) | 74 | 82 | 78 | 234 |
5位T | 新田 律岬 | 住吉台中学校(3年) | 82 | 73 | 79 | 234 |
11歳以下女子の部(5,829ヤード、パー72)
順位 | 名前 | 学校名 | 1日目 | 2日目 | トータルスコア |
---|---|---|---|---|---|
※1位 | 市村 杏 | 軽井沢中部小学校(6年) | 72 | 78 | 150 |
2位 | 湯淺 芹 | 紫野小学校(6年) | 75 | 76 | 151 |
3位 | 吉田 鈴 | 百合台小学校(5年) | 74 | 78 | 152 |
4位 | 山田 萌結 | 高尾小学校(6年) | 75 | 78 | 153 |
5位 | 佐々木史奈 | 金閣小学校(6年) | 78 | 76 | 154 |
※11歳以下 女子の部はプレーオフで優勝を決定した。